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金魚の気持ち


     

 残暑というか、酷暑というか、暑い日が続く。
 元気なのは、池の金魚ばかりだ。白椿の下に、1m(長さ)×30B(幅)×50B(深さ)ばかりの瓢箪型の小さな池があって、息子が幼稚園にあがるあたりから小学校3年生あたりにかけて、村祭でもらってきた金魚だとか、近所で捕った泥鰌だとか、田螺だとか、知らず住み着いた蛙だとか、その度に入れてある。ブクブク泡のでる装置を買ってきては酸素を入れておくと、なんだかんだで結構長生きしているものもいる。尾のかたちが二股や三股になったりしたものなどちがっていたり、色や体型も微妙にちがうので、種類が色々あるのだろうがまだ調べていない。それら今や10匹を越え、最初親指くらいだったコメットという種類の金魚など、中には家内が鯉にみまごうばかりにふてぶてしく育ったものさえいる。


 我が家では連休前にこの小さな池の掃除をする。1年間の糞をかたづけ、石についた苔を落とし、大部分の水をかえてやる。こちらは好意でしてやっているのだが、おそらくヤツラには1年1ぺんの恐ろしい強盗団の襲来くらいにしか思っていないのだろう、危機感をもっている証拠に、水を換えホテイ草という水草を入れてやると、水草の根にびっしりと産卵し、子孫の存続をはかる。最初の年は知らずにいて全部大きな金魚に食べられたた。翌年は気づいて小さな水槽を買ってきて、水草を移してやった。10日ばかりすると1ミリ程度のごま粒みたいな稚魚がごま粒のように湧いてくる。ボウフラかとも思ったが、やはり金魚だった。しかし育て方を知らず、すり餌をやってみたりしたが、途中で面倒なった。ともかく少し大きくなるのを待って、1Bから2Bくらいになった生き残った数匹を、確かお盆頃だったと思うが、池に移した。しかし、これらはどうも先住者の餌になったらしい。

  

 池の掃除をして、金魚が水草に卵を産む。小さな水槽に水草を移して孵化させる。しかし、共食いで数匹しか残らない。1Bくらいに育った金魚を池に移す。しかし、それらが育っているとは思えない数年が続いた。けれども今年はまめに餌を与え続けたせいか、水槽のなかに10匹程度、大小や色の違いはあるが、残っている。お盆も過ぎたので、池の金魚はそろそろ餌を減らしはじめる頃になったが、水槽の中の奴らを、いったい何時池に放してやればいいのだろう。

 こんな飼い主の思いやりも知らず、池の金魚も、水槽の金魚も、涼しげに泳いでいる、夏の終わりの日である。今日、犬の散歩の帰り、こうべを垂れた稲穂の波を、一匹の赤とんぼが秋の風に気持ちよさそうに泳いでいった。

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